2015/04/23

我々が当たり前のように過ごしているこの世界は、当たり前のように我々にとって1分の1であり、我々は自分の目に見えているものが今そこに在るものであると信じている。

原寸で存在すること、あるいはさせることを前提とした、言わば “想定された原寸に対する縮尺” の表現がある一方で、我々にとって縮尺の表現でありながら、それが紛れもなく原寸である世界も存在し得るのではないかと考える。縮尺がもつ役割は、単純に大きい物体の代用になることだけだろうか。そこには、何かを手に収まるサイズにすることの意味や、歴史的な背景があるのではないだろうか。

1分の1としての縮尺をもつ表現を通して日常を捉え直し、新たな可能性を発見していきたい。